【triedit】家の書籍を電子化して空間を確保

1.家に仕事スペースを確保するために

 昨今の事情から世界的に家で仕事をする傾向が強まってきておりますが、私自身も家で仕事することが多くなってきました。今まではパソコンだけ置いて短時間使えれば問題ありませんでした。

 しかし本格的に仕事をするとなると、ハードがらみのソフトウェア開発という仕事をしている都合上、各種の開発用機材などを持ち込む必要が出てきました。そのため自宅内のスペースを効率的に活用して作業場所を確保する必要に迫られることとなりました。

2.現状と問題点

 元々、多少の仕事はできるようにリビングのコーナーにL字型のスペースを設けて私のデスクトップパソコンを置き、その隣に妻のノートパソコンを置けるようにしていました。このスーペースはリフォームした際に収納コミで作ったのですが長時間作業をするという発想では作っていなかったので奥行き60cmのデスク環境です。仕事用には70cmくらいあると嬉しかったのですが元々の壁の構造から60cmになっています。

 そこへ今年に入って家で仕事という話が急遽出てきたため妻のパソコンコーナーを仕事用に開けてもらい妻は寝室の一角でノートパソコンを使ってもらうようにお願いしました。(無理を聞いてもらって感謝してます)

 そんなこんなで家で仕事を始めたのですが仕事関係の書籍などがどんどん増えてきて書棚があふれかえってしまい手がつけられない状況になってきました。

 5年前のリフォームの際に書籍をかなり処分したのですが、その後リフォームで書棚を増やしたことをいいことにどんどんと蔵書が増加していたのですでに限界近いところに一気に増えたことが原因でした。

3.本があふれてる

 広い家であれば、一部屋本のために使うこともできるでしょうが、都会の狭いマンション住まいではとてもそんな場所は確保できません。そのため、これまではだいたい5年くらいおきに蔵書の棚卸しをして泣く泣く手放すということをしてきました。それでも残った書籍たちをどうするか悩ましいところです。最近はモノよりコトなどと言いますが、意外とモノにコトの思い出がひもついているものです。さてどうしましょう。

 そしてたどり着いた結論が書籍の電子化でした。

4.書籍の電子化だ!

 書籍の電子化といえば、一時期スキャナで自炊PDFというブームがありました。私も1~2冊やってみましたが、とにかく時間と手間がかかる。1ページずつめくりながらスキャンするというのは現実的ではありませんでした。裁断してオートシートフィーダで読み込むような機材は高価です。そしてそういういいスキャナは大型で置く場所がない。さらに機材も裁断機など専門的な高価な機材でたまにしか使わないのであれば購入するのは現実的ではありませんでした。

 そんな中、最近書籍PDF化サービスが話題になってきています。調べてみるといろいろなサービスが出てきているようです。

 裁断してPDF化するサービスは、安価にやってくれます。昔の自炊PDFと同じ事をサービスとしてやってくれるイメージです。

 また、本はそのまま裁断せずに保存してPDF化だけしてくれるサービスもあります。これは蔵書を減らす目的には合致しませんが、大切な本は保存しておいて中身だけ見たいという場合は良さそうです。

5.書籍電子化サービスを調べて見る

 書籍電子化サービスをググってみるといくつかの会社が出てきます。

BOOKSCAN(ブックスキャン) 本・蔵書電子書籍化サービス – 大和印刷

スキャンピー | スキャン代行で本を電子書籍に!

スキャン代行サービス『そのままスキャン』

などなどたくさん出てきます。

 比較検討した結果最終的に今回選んだのは、BOOKSCANです。

 サービス内容は、1冊(350ページ以下)100円、OCR(透明テキスト)100円/1冊、ファイル名変更50円/1冊などとなっています。さらにプレミアム会員になると1ヶ月50冊までスキャン・OCR・ファイル名変更などが込み込みとなり、多少お安い感じです。プレミアム会員は1ヶ月9,505円+税です。大きな違いは納期です。通常会員だと3~4ヶ月かかるところ、プレミアム会員は~1週間ということで、これは早くて良いですね。

6.PDF化してみたところ

 まずは40冊程度の書籍を送ってみました。その昔のUNIX関係やPerl関係の書籍、ビジネス書籍や一部マンガもあります。梱包して発送するだけですが書籍を梱包するためのダンボールは結構しっかりめのものが必要です。私はヤマト運輸で購入したもので発送しました。そして送料もかかります。書籍を大きめの箱に入れて持ち込んだら宅急便ではなくヤマト便になりますと言われたことがありました。20kgを超えるとそうなるとか。(Webで見ると25kgになっていますがそのほかの制約次項があったのかもしれません)

クロネコマーケット | ヤマト運輸

 さてスキャンした結果はどうかと言えば、品質は自分でスキャナで読み取った場合とほぼ同じです。すべてがきれいにまっすぐ最初から電子化された書籍のようになっているかと言えばそうではありません。多少斜めになっていたりすることもあります。実際にPDF化された書籍を読む分にはまったく問題ありませんが、「きちんとまっすぐになっていないとイヤだ」という方には合わないと思います。

 きれいじゃないとダメというなら最初から電子書籍を買えばいいじゃないかと思う方も多いでしょう。しかし電子書籍はその会社がサービス提供している限りということでサービス終了したら読めなくなります。「そんなことはないだろう。どこかがサービス引き継ぐだろう。」「Amazonがやめるわけないじゃん」という説もわからなくはないです。しかし本の歴史に比べて電子書籍サービスの歴史は短すぎです。未来永劫提供されるサービスというのはありえません。となると紙のまま残すか、せめてPDFという形で自分の手元に置くのが良いでしょう。PDFなら最悪印刷するという手もあります。

7.気持ちの問題もある

 皆さんは、「書籍を裁断するなんてヤダ」とか「手元に置いておきたい」という方も多いと思います。私もそうです。しかし、人生数十年と考えると、書籍は電子化して残した方がいろんな意味で良いと思います。実際に書籍を発送する段になって、一冊一冊見てみるともう10年以上開いていない本のなんと多いことか。いっそのこと処分してもいいくらいですが、さすがにそこまで断捨離できませんでした。せめて電子化することでその本を手放していないんだという思いだけは残るかなと思ったわけです。

 今の時代は、「モノ」から「コト」だとか言います。それをそのままには受け取れませんが、そうだなと思う点もあります。私もモノの呪縛から解き放たれて身ぎれいにしたいと思います。

8.肝心の場所の確保はどうなったか?

 さて問題のスペースの確保は、書籍の行き先が決まったこととその他の断捨離の結果、何とか物置と化していた一部屋を整理できてメドがつきました。もっとも毎月書籍をダンボール1箱減らしても実は劇的効果は薄いのですがそれと連動して周辺の整理もすることとなりきれいになってきたわけです。副次効果という奴ですね。今後は片付いた部屋を仕事部屋にしていこうと思います。目論見通り行くでしょうか。きっとまた本の山が築かれる・・・・・頑張ります。

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